はろー。 は、はろー。まとめノート書いてますよ。

Adobe Illustratorで省スペースなトリムマークを作成するイラレスクリプト

ミニトンボを作成 アイキャッチ

Adobe Illustratorでアートボード内にデザインの仕上がりサイズが分かるようにトリムマーク(印刷業界でトンボと呼ばれるもの)を作成することがあります。

例えば、デザイン校正を提出するときにA4サイズのアートボードを作成してその中にA4サイズより小さいサイズのデザインを作る場合、多面付け(一つのアートボード内に複数のデザインを貼り付けること)してプリンターで出力する場合などにトリムマークを使うことがあるのではないでしょうか。
あと、印刷用データとして印刷会社にデータ入稿するときにもトリムマークが必要になってくるかと思います。

Adobe Illustratorには「トリムマークを作成」する機能が標準でついていますが、標準機能のトリムマークはサイズが大きくて邪魔になることが度々あったので省スペースなトリムマークを作成するスクリプトを自作してみました。

※この記事はmacOS版のAdobe Illustrator 2020での作業環境を元に作成しています。バージョンによってメニューの位置、名称等が異なるのでご注意ください。

トリムマークとは

はじめにトリムマークについて。イラレ標準のトリムマークはAdobe Illustratorのメニュー「オブジェクト/トリムマークを作成」にあります。ちなみに、アピアランス機能にも同じものがあります。

仕上がりサイズ枠のオブジェクトを選択してからこの「トリムマークを作成」をクリックするとオブジェクトの上下左右の4箇所とオブジェクトの角に4箇所の計8箇所にタテヨコの罫線が作成されます。

トリムマークをマーク

こちらの画像では青色で示した枠がデザインの仕上がりサイズを表しています。「トリムマークを作成」をクリックすると仕上がりサイズの周囲に画像赤丸で示したような罫線が作成されます。

これらの罫線によって、デザインが意図しない側に寄っていないかとかフチまで印刷されるか(塗り足しの有無)とかの仕上がりを確認できるようになっています。

画像青色で示したような仕上がりサイズの枠線は印刷工程では通常印刷しませんので、その代わりとしてトリムマークの罫線を目印に用紙を断裁します。なので、トリムマークがないとせっかく作ったデザインも目的どおりの仕上がりにならなくなってしまいます。

印刷会社にデータ入稿する際にトリムマークをつけるよう言われるのはこういう理由があります。

イラレ標準のトリムマークが大きすぎる

このようにトリムマークをつけることで仕上がりを確認したり断裁する目印に使ったりできますが、イラレ標準のトリムマークを使って多面付けをした場合、下のようにアートボードからはみ出たり塗り足し部分にトリムマークが食い込んだりしてあまりよろしくないです。

例えば、このようにアートボードいっぱいに詰めた場合。
多面付けレイアウト

名刺などの定型サイズならデザインサイズに沿ってガイドを引っ張ってガイド上に罫線をツールで描いてテンプレートデータとして保存して〜云々なんてことも可能ですが、毎回サイズの変わるデザインだとガイドを引っ張って云々なんて作業だけでも一苦労です。

省スペーストリムマーク概要

当スクリプトはオブジェクトに沿って仕上がりサイズを確認するための罫線を作成します。使い方はデザイン仕上がりサイズ枠のオブジェクトを選択してからAdobe Illustratorメニューより「ファイル/スクリプト/ミニトンボを作成」をクリックするだけです。

ミニトンボ概要

キャプチャ

スクリプト実行後のキャプチャです。仕上がりサイズを示すオブジェクトの周囲8箇所に罫線が小さく作成されていることがわかります。

塗り足し幅はイラレ標準のトリムマーク同様に3mmを設定しています。

ミニトンボキャプチャ

キャプチャでは分かりやすいよう仕上がりサイズのガイドおよび塗り足し幅3mmのガイドを引いてあります。スクリプト実行の際は、これらガイドの作成は必要ありません。

なお、当スクリプトは線幅の有無に関わらず仕上がりサイズの寸法を基準にトリムマークを作成します。

イラレ標準のトリムマークと異なり、線幅を「線なし」にしてからトリムマークを作成する必要がありません。これなら仕上がりサイズ枠の線幅を何ptに設定していてもトリムマークがずれないので安心です。

スクリプトを使って多面付けする

試しに作成したスクリプトを使って多面付けしてみます。先ほどイラレ標準のトリムマークを使ったときよりもスペースに余裕ができたのではないでしょうか。

ミニトンボ多面付けレイアウト

ダウンロード

省スペーストリムマーク作成(ミニトンボを作成)スクリプトのダウンロードはこちらからどうぞ。

リンクをクリックするとGoogleドライブページが開きますので、ページ内のダウンロードボタンをクリックして「ミニトンボを作成.jsx」をファイル保存ください。

スクリプトの設置

ダウンロードした「ミニトンボを作成.jsx」ファイルを設置してAdobe Illustratorで使用する方法です。以下はAdobe Illustrator 2020に設置する例です。
使用のバージョンによって”Adobe Illustrator OO”部分のフォルダ名が変わりますので適宜読み替えて設置します。

また、Adobe Illustratorが既に起動している場合は一旦終了したのち、スクリプトを設置終えてから再び起動し直してください。

Windowsの場合

「C:\Program Files\Adobe\Adobe Illustrator 2020\Presets\ja_JP」の順に辿っていき「スクリプト」フォルダ内に設置

macOSの場合

「Macintosh HD:アプリケーション:Adobe Illustrator 2020:Presets:ja_JP」の順に辿っていき「スクリプト」フォルダ内に設置

スクリプト開発にあたって

スクリプト開発にあたっての作業環境です。興味のある方用に。

開発環境OS macOS 10.13
開発用ソフト Adobe ExtendScript Toolkit CC
使用言語 JavaScript
スクリプト動作確認済みイラレバージョン Adobe Illustrator CS6(Windows)、Adobe Illustrator 2020(macOS)

スクリプト開発参考サイト

おすすめ書籍

Adobe Illustratorスクリプト開発のための書籍も発行されています。こちらは電子書籍版となっています。

Amazon Kindle Unlimitedを契約されている方は無料で読めるようです。(2020年1月16日時点)

さいごに

イラレ標準のトリムマークを省スペース化したトリムマーク作成スクリプトについて開発を行いました。

限られたアートボード内で余裕を持たせたいときやプリンター使用時に用紙節約したいときに使えるのではないでしょうか。

ただし、当スクリプトのトリムマークを使って印刷会社にデータ入稿した場合、「変なトンボがついている」などと注意されるかもしれません。予めご了承ください。

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